エッ!まゆゆが秋元康にダメだし!?
人気アイドルグループ『AKB48』のメンバー7人が22日、都内で行われた『JASRAC賞』(日本音楽家著作権協会)表彰式に、同グループの楽曲が2年連続年間「金賞」「銀賞」「銅賞」の3冠を達成した総合プロデューサーで作詞家の秋元康(55)をはじめとした作曲家、音楽出版者のお祝いに駆け付け、花束贈呈とお祝いコメントをした。
出席したのは、“たかみな”こと高橋みなみ(22、チームA)、“こじはる”こと小嶋陽菜(25、チームB)、“まゆゆ”こと渡辺麻友(19、チームA)、“ゆきりん”こと柏木由紀(21、チームB)、“ぱるる”こと島崎遥香(19、チームB)、“りっちゃん”こと川栄李奈(18、チームA)、“あんにん”こと入山杏奈(17、チームA)のメンバー。
JASRAC賞は、その前年度におけるJASRACの著作物使用料の分配額が多かった国内の上位3作品に、「金賞」「銀賞」「銅賞」を海外の著作権管理団体からの入金が最も多かった国内作品に「国際賞」を、分配額第1位の外国作品に「外国作品賞」を送り、それぞれの著作者と音楽出版者の功績と栄誉を称え、顕彰するもので、今年が31回目となる。
昨年に続き、秋元康がAKB48に作詞提供した楽曲3作がトリプル受賞。これまでの歴史の中でも、トリプルは1996年の小室哲哉と秋元康だけで、2年連続は史上初となる。『ヘビーローテーション』の金賞受賞も2年連続で、1988年-1989の『命くれない』、2004年-2005年の『世界に一つだけの花』の3作品しかない。
AKB48のメンバー7人は真っ白い衣装で登場。秋元をはじめとした各楽曲の作曲家、音楽出版者の受賞者に花束を贈呈。メンバーを代表して総監督のたかみなが、「受賞者のみなさま、本日は本当におめでとうございます。わたしたちAKB48がこうして笑顔でパフォーマンス出来ているのは、素晴らしい歌詞、そして、楽曲に恵まれているからだと思っています。これからもそんな素晴らしい歌詞・楽曲の力を借りながら、笑顔でパフォーマンスし、みなさんに伝えられることがあればと思い、精進していきたいと思っています。本日は、本当に受賞者のみなさま、おめでとうございました」と、祝辞を述べた。
メンバーを代表して祝辞を述べる総監督のたかみな
感謝のこもったスピーチを受けて秋元は、「忙しい中、“総選挙”中わざわざ駆け付けてくださって嬉しく思います」と言うと、たかみなが笑顔で、「違う違う」とばかりに、手を振り否定。続いて秋元は、「みんな本当に成長してきてですね、高橋はソロでデビューしてから音楽への思いがもっと強くなりました。昨日か一昨日ですか、渡辺麻友のソロのレコーディングの際、渡辺麻友にダメ出しされまして、全部、(歌詞を)書き直しました。それぐらい本人たちが意識を持ってきたことを嬉しく思います」と、打ち明けると、たかみなが「えー」と驚きの声を思わずあげ、当のまゆゆも、驚きながら、手と首を振って何度も否定する一幕も。
最後に秋元は、「たくさんのプロデューサー、作詞家、作曲家、アーティストを磨く仲間として、これからもいい作品を作りたいと思います。本当にありがとうございます」と、感謝の言葉を述べた。
受賞後の囲み取材で秋元はあらためて、3冠受賞の心境を問われると、「ありがとうございます。光栄に思います。歌謡曲、J-POPは一人の力ではどうにもならなくて、作詞家、作曲家、アレンジャー、歌手、レコード会社の皆さん、音楽出版者のみなさん、メディアのみなさん、ファンの皆さん。多くの人たちに支えられてひとつの目的を達せできるので、そういう意味では、集結した、いい結果になったと思っております」と、感慨深げにコメント。
また、秋元は2年連続で金賞を受賞した『ヘビーローテーション』について、「(作曲家の)山崎(燿)さんのデモテープを聴いたときに、頭サビから興奮しました。どうしても最近、僕らも難しく考えすぎて、メロディやコード進行が複雑になるんですけど、山崎さんのデモテープを聞いたときに、まず口ずさみやすい。一緒に歌いたくなる感じがあったので、これはAKBにとって、凄くいい楽曲になるんじゃないか。しかも、観客のみなさんと一緒に、掛け合いになるようなイメージが沸いたので、どこまでヒットするかわからなかったんですが、いい曲だなぁと思いました」と、当時、曲を聴いた時のインパクトを振り返った。
感謝の言葉を述べる秋元康
“ヘビロテ”の愛称でも親しまれる同楽曲。2年連続「金賞」の要因となったのは、カラオケで歌われていることも強い。たかみなは、「みなさん、口ずさめるということもそうなんですが、小さなお子さんが振り付けをマネしてくれたりする楽曲なんです。幼稚園の先生が、『いま園児たちに教えてるんです』と言ってくださったり、握手会でも、『I wan’t you~』と小さい子が言ってくれたりします。嬉しいなと思いますし、私たちがやるよりも可愛らしいなぁて思います。楽しく、みんなで一緒に踊っていただければ、より一層、楽しいんじゃないかなと思います」と、同曲の受賞を喜んでいた。
また、5月22日に発売した31枚目のシングル『さよならクロール』の初回出荷枚数が、230万枚に達したことを受け、たかみなは、「私たちにとって夏のソングは大事な曲ですし、たくさんの方に聴いていただけてるんだなぁと。もちろん枚数が全てではないんですけど、みなさんが手にとってくれているんだなぁという実感が沸くので、今年だけでなく、2年先、10年先もグループとして頑張っていきたいなぁと思いました」と、感謝した。
同新曲には、5月21日から投票がスタートした『AKB48 32ndシングル選抜総選挙』(6月8日、
横浜・
日産スタジアム)の投票権付きシリアルナンバーが封入されていおり、いよいよ“選挙戦”の火ぶたが切って落とされたという感じだが、たかみなは、「『もうすぐなんだね』という話はみんなでしたんですけど、いよいよスタートを切ったなと思います。(今晩には)速報の発表があったり、今年もAKBにとって革命が起きる時期になったなぁ」と、感慨深げ。
選挙の展望について秋元は、「全然、予想つかないですね。ベテランのAKBを支えているメンバーと新しいメンバーがどういうふうに“戦う”のか。といっても実際に戦っているわけではないですし、お祭りなので、そこで、『負けた~』とか『勝った~』と、メンバー同士が言い合える関係でありたい」と、独自の意見を明かした。
“バカキャラ”で、ただいま人気急上昇
中の川栄
総監督でもあるたかみなに、「トップ3のメンバーの希望は?」と問うと、「いやいやいやお祭りなので。ただ、毎年、みなさんもトップ3は誰になるんだろうと見ていると思うし、私自身も出ている側なんですけど、ワクワクしています。時代の流れといいますか。こういう子がトップ3に入ってくるんだなぁという。新しい始まりを予感させてくれるのが総選挙なので、今回も楽しんでいきたい」と、総選挙への独自な見方を明かした。
その新世代の台頭について、たかみなは、「うれしいですよ。新世代と言われる子たちが、“バカ”といわれている子もいますけど(笑い)。いろんなキャラクターが出てきて、その子たちがドンドン前に出て行ってくれると、最初からいる先輩メンバーは嬉しいです」と、目を細めた。
伸び盛り筆頭のりっちゃんに、「下剋上してみたいと思いませんか?」と問うと、たかみな、「意味わかる?意味わかる?」と、速攻、囃す。りっちゃんは、「下から上に行くということですよね」というと、「おぉぉ~」と、感嘆の声が。それを踏まえるのかと思ったら、「下から上に行きたいと思います」と、やっぱりな答えに、会見場も笑いが漏れる。
秋元に「ダメ出しをした」と、明かされたまゆゆは、「いやいやダメ出しというわけではないんですけど」と、困惑気味。秋元が、「成長だよね」と、助け舟を出すと、「成長していきたいなぁと。今日、いよいよ速報が発表されるので、緊張しているんですけど、去年、ステージで『1位獲りたい』といったので、獲れるように頑張っていきたいと思います」と、力強く宣言した。
ところで、新曲の『さよならクロール』には、特典画像としてパラパラ漫画家・鉄拳の作品が収録されているが、これについて秋元は、「鉄拳さんの作品を見て、初期の頃を見ていいなぁと。凄く温かくて、AKBに通じる懐かしさとかあったので、『ぜひ描いてください』とお願いしました。いろんな仕事が殺到していたんですけど、急きょ、楽曲を聴いていただいて、書いていただきました。すごくいいです」と、感謝した。
たかみなは、「まだ、『さよなら~』は観ていないんですけど、違う作品で書いていただいて。温かくなるというか、涙が出てしまうような作品が多くて、お忙しい中、描いていただいて、光栄だなぁ」と、感動した。
また、「国際賞」は『NARUTO-ナルト-疾風伝BGM』が初の受賞。「外国作品賞」にはEXILEが中心となる
東日本大震災復興支援プロジェクトのテーマソング『Rising Sun』が輝いた。なお、『Rising Sun』は、作曲したのが外国の人で、元々あった曲にATSUSHIが詞をつけたということで、外国賞扱いとなった。
銅賞は「Everyday、カチューシャ」
銀賞は、「フライングゲット」
金賞は2年連続「ヘビーローテーション」
3冠を達成した総合プロデューサーで作詞家の秋元康
秋元のいきなりのコメントにビックリするまゆゆ
何度も全力で否定したまゆゆ(左)と驚くたかみな(右)
「下剋上」の意味を問われ、苦笑いの川栄
“たかみな”こと高橋みなみ(22、チームA)
“こじはる”こと小嶋陽菜(25、チームB)
“ゆきりん”こと柏木由紀(21、チームB)
“ぱるる”こと島崎遥香(19、チームB)
“りっちゃん”こと川栄李奈(18、チームA)
お祝いに訪れたAKB48の7人と受賞者たち
大勢のマスコミが駆け付けた
まゆゆ(左)に「成長だよね」と助け舟を出す秋元(右)、中央はぱるる
『JASRAC賞』(日本音楽家著作権協会)表彰式