
ロンドン在住のヴェルマ・リィラーさん(51)は、1日の内18時間以上を、自前のファラデー・ケージの中で過ごす。なぜなら、彼女は電磁波アレルギーだからだ。ケージの外に出る時は、電磁波を防御する為、特別なスカーフを巻かなければならない。
ヴェルマさんが電磁波過敏症を発症したのは、10代の頃。バスルームの電気ヒーターのボタンを触った時に、ショック症状を起こした。
だが、最初の頃の症状はほとんど目立たないものだったし、彼女は秘書として、コンピューターに囲まれて働いてもいた為、まさか自分が電磁波過敏症だとは、思ってもいなかった。
「パソコンを触ると動悸が激しくなるのを感じていたわ。でもそれは、私がパソコンのスキルを持っていないからだと思っていたの。」
しかし、3Gが世の中に普及し始めると、彼女の症状は決定的なものになった。
今では、近代テクノロジーに近付くと、耐え難い頭痛と神経痛、記憶喪失、耳鳴り、動悸、めまい、関節痛が彼女を襲う。
結果として、電磁波を避けるファラデー・ケージの中で、1日のほとんどを過ごさざるをえなくなった。
「私は、他の普通の人と同じことが、動悸なしにはできないの。全てのことを、このケージの中でやらなくちゃいけないわ。もう、地獄よ。」
電磁波過敏症は、彼女の生活を不便にしているばかりか、社会生活をも破綻させている。
彼女の友人達は、電磁波過敏症を理解し、彼女にとても協力的だが、ケージの外へはどこへも行けず、何も出来ない彼女に長時間付き合ってくれるほど、皆、暇ではない。
「私達、電磁波過敏症の人達には、電磁波がほとんど、もしくはまったく放出されない『ホワイトゾーン』が必要よ。」
と、彼女は訴える。
電磁波過敏症は、今のところ、スウェーデンとスペインでしか、病気として認定されていない為、彼女のような症状を持つ人は、周囲からなかなか理解してもらえず、とても肩身の狭い思いをして生活しなければならない。
「パソコンや携帯なしでは生きていけない」とたくさんの人が感じるほど、電磁波は、私達の生活に必要不可欠なもの。それに対してアレルギーを起こしてしまうなんて、さぞ生活し辛いに違いない、と容易に想像できる。
だが、そんな風に、ひと事のように言っていられるのも、今のうちだけかもしれない。
専門家は、5年以内に、電磁波過敏症の人口は、今より50%増すと推測している。
【記事:りょーこ】
参照元:oddity central
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