
ネパールで、この3ヶ月の間に、2つの村に彷徨い込んで4人を殺害したゾウの行方を軍隊が追っている。そのゾウは、見つけ出せらたら直ちに射殺される予定だ。
そのゾウは、カトマンズから南へ80km程のところにあるチトワン・ナショナルパークに隣接するガーディ村に現れると、60代の夫婦が住んでいた家に踏み込み、寝ていた夫婦をベッドから引き摺り下ろして、彼らが死ぬまで踏みつけた。
同じゾウが、もう一つ別な村でも2人を殺害したことを受け、行政官はそのゾウを見つけ出して処刑する決断を下した。
「我々は、その狂ったゾウを射殺するよう軍隊に命令しました。兵士達はいま、該当尾ゾウを捜しています。」
と、行政アシスタントのシバ・ラム・ゲラル氏は話している。
ネパールには約300頭のゾウが生息し、うち100頭は飼い慣らされ、観光客を背中に乗せて、ジャングルの中を案内したりしている。
ゾウは世界的な法律で保護され、もしゾウを殺した場合は、最高15年の禁固刑に処せられる。だが、ネパールの法律では、ゾウが人間の生命を脅かす場合は、ゾウを殺す権限が当局に与えられている。
今回は、このネパールの法律を適用して、“殺人ゾウ”の処刑が行われようとしているのだが、一方で、このまま密猟や搾取が続けば、ゾウはすぐに絶滅の危機に瀕してしまう、と専門家は警告を発している。
ゾウに人を殺してもらっては困るが、人を殺すからと言って、そのゾウを殺そうとするのは、確かに人間の都合に過ぎない。
太古の昔には普通にできていたであろう「人間と動物の共存」は、現代の我々にとって難しい課題の一つでもある。
【記事:りょーこ】
参照元:daily mail
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