
テレビを見ていると、オネエ系タレントの活躍が目覚しいですよね。でも、私には「オネエ系」と一括りにされても、みなさん何が違うのか。ゲイやニューハーフ、オネエ、女装などの区別の仕方が今ひとつ分かりません。それぞれ解説してくれると嬉しいです。よろしくお願いします。
●A.女装とニューハーフが違うように、おネエ系と一口に言ってもいろいろな人がいます。
初めまして。ライターの雪見かおるです。ご質問ありがとうございます。
質問者さんのご質問にもあるように、最近はいざテレビをつければ「おネエ系タレント」の方が決まって番組に出演されるほど、その活躍ぶりは目を見張るものがありますよね。それに伴って、オネエ系タレントと呼ばれる方々の分類が今ひとつ分からない、というご相談ですね。
確かにタレントさんによっては、口調がオネエでもノンケ(※異性愛者の意味。尾木ママがその一例)であったり、ニューハーフと女装の区別がつかなかったり、と。パッと見ただけでは「この人は一体……?」と判断することができないので、なかなか線引きの仕方が難しいですよね。
私もタレントさんご本人とお話して聞いたわけではないので、正確には伝えられないかもしれませんが、分かる範囲でお答えしたいと思います。
●ゲイの方
こちらは男性の姿をして、男性のままで(※心も体も、という意味)男性を愛する人たちのことですね。具体例を挙げると、おすぎさん、ピーコさん、楽しんごさん、山崎トオルさん、真島茂樹さん、クリス松村さん、假屋崎省吾さん、植松晃士さん、前田健さん、などでしょうか。ゲイの方がすべてオネエ口調で話す、というのは偏見ですが、これらの方は「口調」や「仕草」がオネエの方が多いので、ゲイではなくオネエタレントと名乗っている方も多いですよね。なかには、心が少し

●ニューハーフの方
ニューハーフというのは職業名のことですが、ニューハーフタレントとして活動している方は多いですよね。たとえば、はるな愛さん、カルーセル麻紀さんが代表例でしょうか。最近では、性同一性障害(これは疾患名なので、トランスジェンダーという言葉が本来は適切です)の言葉が普及されてきたこともあり、私は性同一性障害だとカミングアウトする方も見受けられるようになりました。たとえば、椿姫彩菜さん、佐藤かよさんがそうですね。
●女装の方
こちらが一番線引きの難しいところだと思います。男性が女性の格好をしていても、心は男性の方もいらっしゃいますし(※女装やドラァグクイーンという意味)、男性が女性の格好をしていて、心は女性の方もいらっしゃいます(いわば、上記のトランスジェンダーに分類される可能性もあり)。
この辺りは、ご本人がどのように自覚をしているのか、によると思うのですが……。しいて挙げるとするならば、IKKOさん、KABAちゃん、美輪明宏さん、美川憲一さん、などでしょうか。女装の意味であれば、ドラァグクイーンとして活躍する、マツコ・デラックスさん、ミッツ・マングローブさんが代表例ですよね。
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なかなかタレントさんといえども、これらはおおっぴらに見て分かるものではないので、見ている側は混乱するかもしれませんが、それが人の「性的指向」や「性自認」の意味でもあるので、参考程度になれば嬉しいです。
また何か質問したいことがありましたら、遠慮なくご相談くださいね。お待ちしております。
(ライタープロフィール)
雪見かおる(セクシャリティ専門家)/セクシャル・マイノリティ研究家。

